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虫歯は初期のうちに治そう!
2019/12/23
一般歯科
痛い思いをせず、虫歯を治せるとしたら、それが1番だと思いませんか?虫歯を削るのは、誰でも避けたいと思うはずです。しかし、初期の虫歯なら、削らなくても治る可能性があります。ここでは、初期虫歯について説明し、早期治療の大切さをお伝えします。
正確には、虫歯になる一歩手前と表現するほうが適切かもしれません。
まずは、初期虫歯がどのような状態なのか解説します。
しかし、エナメル質が溶け出すというのは具体的にどのような状態なのでしょうか。
エナメル質は、大半が「リン酸カルシウム」という物質で主に構成されており、その他に、亜鉛やクロム、マグネシウムなど40種類ほどの成分が含まれています。しかしその割合は微量なので、ほとんど「リン酸カルシウム」で構成されていると考えても問題ありません。
だらだらと食事をしていたり、酸っぱいものばかり食べていると飲食物の酸が口の中に広がり、酸性に偏ります。口の中が酸性に傾くとリン酸カルシウムが溶け始めます。具体的には、エナメル質に含まれる「リン」と「カルシウム」が唾液の中に溶けていくのです。
リンとカルシウムが溶け出している状況を「脱灰」といいます。
黒い穴が見えるような状態ではなく、見た目には下記のような特徴があります。
C0の段階では、歯の痛みは全くなく、歯の変色が唯一の症状になります。
学校の定期健診や他の歯のトラブルで歯医者で診てもらった時に偶然見つかる場合が多いようです。
この現象のことを「再石灰化」と呼びます。
ブラッシング指導をおこなうことによって、正しいケアの方法を覚え、再石灰化の確率を高めることが可能なのです。
ただし、自然治癒せず虫歯になり、穴があいてしまう場合も否定はできません。
エナメル質に穴があいたらC1(エナメル質う蝕)の状態になります。
この段階になってしまうと、自然治癒することはほぼできません。穴があく前に定期健診を受診しましょう。定期的に歯科医院で診てもらうところまでが経過観察です。そうでなければただ放置しているだけになってしまいます。
当院ではブラッシング指導と共に定期的な経過観察をおこなっております。
フッ素塗布することによって、エナメル質を強化して溶けにくくする作用があります。つまり、歯を脱灰しにくくしてくれるのです。
同時にフッ素には、再石灰化を促してくれる作用があります。初期虫歯が自然治癒したり、進行停止したりする確率が上がります。
虫歯がない歯に対して、フッ素を塗ることは保険適用外ですが、初期虫歯に塗る場合は保険が適用されます。
保険の規定には、「フッ化物歯面塗布」という項目があり、特定の条件を満たしていれば、3か月に1回歯科医院でフッ素を塗ることが可能です。
虫歯になりやすい奥歯の溝をあらかじめ塞ぐ処置です。
実際、シーラントはC0の状態で処置する場合もあります。
奥歯の溝を埋めることによって、穴があかないように予防をします。
シーラントに関してもフッ素塗布同様、初期虫歯なら保険が適用されます。
保険の規定に「早期充填処置」が存在します。
ただし、乳歯もしくは、幼若永久歯が対象となります。
大人の初期虫歯に対して、シーラントをおこなうことはほとんどありません。
PMTCをおこなう事によって歯の表面が清潔になり、歯を丈夫にすることが可能です。
PMTCは自由診療です。
是非、定期的に歯科を受診して虫歯ゼロの健康な歯を目指しましょう。
1.初期虫歯C0の状態
削らなくても治るといわれている初期虫歯は、C0(要観察歯)というものです。正確には、虫歯になる一歩手前と表現するほうが適切かもしれません。
まずは、初期虫歯がどのような状態なのか解説します。
1-1.エナメル質の成分が溶け出している
歯の表面には、エナメル質があり、C0とはエナメル質が溶け出した状態です。しかし、エナメル質が溶け出すというのは具体的にどのような状態なのでしょうか。
エナメル質は、大半が「リン酸カルシウム」という物質で主に構成されており、その他に、亜鉛やクロム、マグネシウムなど40種類ほどの成分が含まれています。しかしその割合は微量なので、ほとんど「リン酸カルシウム」で構成されていると考えても問題ありません。
だらだらと食事をしていたり、酸っぱいものばかり食べていると飲食物の酸が口の中に広がり、酸性に偏ります。口の中が酸性に傾くとリン酸カルシウムが溶け始めます。具体的には、エナメル質に含まれる「リン」と「カルシウム」が唾液の中に溶けていくのです。
1-2.脱灰の状態
エナメル質のリンとカルシウムが溶け出しただけでは、成分が溶け出しているだけなので、物理的にいうと歯に穴は空いていません。そのため、本当の意味での「虫歯」になっているというわけではありません。リンとカルシウムが溶け出している状況を「脱灰」といいます。
黒い穴が見えるような状態ではなく、見た目には下記のような特徴があります。
1-3.表面が白濁する
奥歯の溝が茶色くなっているC0の段階では、歯の痛みは全くなく、歯の変色が唯一の症状になります。
学校の定期健診や他の歯のトラブルで歯医者で診てもらった時に偶然見つかる場合が多いようです。
2.初期虫歯C0の治療法
削らなくても治るといわれているC0ですが、歯科医院ではどのように治療するのでしょうか。穴の空いていない初期虫歯をどのように治すのか、大枠を確認していきましょう。2-1.ブラッシング指導
唾液には、もともと大量のカルシウムやリンが溶けて含まれています。そのため、溶け出してきたリンとカルシウムが自然にエナメル質の中に戻る場合があります。この現象のことを「再石灰化」と呼びます。
ブラッシング指導をおこなうことによって、正しいケアの方法を覚え、再石灰化の確率を高めることが可能なのです。
ただし、自然治癒せず虫歯になり、穴があいてしまう場合も否定はできません。
エナメル質に穴があいたらC1(エナメル質う蝕)の状態になります。
この段階になってしまうと、自然治癒することはほぼできません。穴があく前に定期健診を受診しましょう。定期的に歯科医院で診てもらうところまでが経過観察です。そうでなければただ放置しているだけになってしまいます。
当院ではブラッシング指導と共に定期的な経過観察をおこなっております。
2-2.フッ素塗布
フッ素塗布とは、歯の表面にフッ素を塗り歯を強化する処置です。フッ素塗布することによって、エナメル質を強化して溶けにくくする作用があります。つまり、歯を脱灰しにくくしてくれるのです。
同時にフッ素には、再石灰化を促してくれる作用があります。初期虫歯が自然治癒したり、進行停止したりする確率が上がります。
虫歯がない歯に対して、フッ素を塗ることは保険適用外ですが、初期虫歯に塗る場合は保険が適用されます。
保険の規定には、「フッ化物歯面塗布」という項目があり、特定の条件を満たしていれば、3か月に1回歯科医院でフッ素を塗ることが可能です。
2-3.シーラント
シーラントとは、奥歯の溝にプラスチック樹脂を充填する処置です。予防処置として位置付けされています。虫歯になりやすい奥歯の溝をあらかじめ塞ぐ処置です。
実際、シーラントはC0の状態で処置する場合もあります。
奥歯の溝を埋めることによって、穴があかないように予防をします。
シーラントに関してもフッ素塗布同様、初期虫歯なら保険が適用されます。
保険の規定に「早期充填処置」が存在します。
ただし、乳歯もしくは、幼若永久歯が対象となります。
大人の初期虫歯に対して、シーラントをおこなうことはほとんどありません。
2-4.PMTC
PMTCとは歯科医師や歯科衛生士さん達が専用の器具を使用して歯をクリーニングする処置で、日本語では、機械的歯面清掃ともいいます。PMTCをおこなう事によって歯の表面が清潔になり、歯を丈夫にすることが可能です。
PMTCは自由診療です。
まとめ
エナメル質が溶け出した状態で正しい処置をおこなえば自然治癒も可能ですが、初期虫歯のうちに治療を始めて、なるべく歯を削らず済むようにする事が大切です。是非、定期的に歯科を受診して虫歯ゼロの健康な歯を目指しましょう。